
掛川市空き家活用モデル事業とは?補助金で売りにくい不動産の活用を進める方法
公開日:2026年11月5日 更新日:2026年11月5日
相続で空き家を引き継いだものの、敷地の一部が農地だったり、境界がはっきりしなかったりして、どう動けばよいか分からないまま時間だけが過ぎていないでしょうか。
結論から言うと、売りにくい空き家でも、農地や境界の課題を順番に整理すれば、賃貸や地域の拠点として活用できる可能性があり、掛川市の「空き家活用モデル事業」の補助金を使える場合もあります。
この記事では、掛川市の空き家活用モデル事業と補助金の全体像から、農地付きや境界未確定の空き家での注意点、補助金の条件、今すぐ始めたい手続きと相談先までを分かりやすく解説します。
この記事でわかること
- 掛川市の空き家活用モデル事業と補助金の仕組み
- 農地付きの空き家や、境界が決まっていない土地を活用するための手続き
- 補助金の対象条件と、売りにくい空き家の所有者が今すぐ始めたい準備
よくある質問(目次)
Q1.掛川市の空き家活用モデル事業とは、どんな制度ですか?
A.空き家を地域交流の拠点や観光関連施設など、地域の活性化に役立つ施設に改修して活用する事業者に、改修費用などの一部を補助する制度です。令和7年度は、対象経費の3分の2・上限1,000万円で、3件の募集でした。
Q2.農地付きの空き家や境界が決まっていない土地でも、活用できますか?
A.活用できる可能性があります。農地をほかの用途に使う場合は農地転用の許可などが必要で、境界が決まっていない土地は測量して境界を確定しておくことが大切です。こうした手続きを先に進めておくと、売却や活用の選択肢が広がります。
Q3.空き家活用モデル事業の補助金を受けるには、どんな条件がありますか?
A.空き家を活用して地域の活性化に役立つ事業を継続して行うことが条件です。自分たちが住むための改修は対象外です。ほかにも空き家の状態や事業の継続期間、市税の滞納がないことなどの要件があるため、募集要項で確認しましょう。
Q4.売りにくい空き家を持っている場合、まず何をすればよいですか?
A.所在地や建物の状態、空き家になった経緯、今後の希望を整理したうえで、市の空き家の相談窓口や不動産会社に相談します。農地・境界・相続登記などの課題は手続きに時間がかかるため、補助金の募集時期から逆算して早めに準備を始めましょう。
掛川市の空き家活用モデル事業と補助金の全体像
掛川市は、空き家を地域の資源として生かす取り組みを進めています。その中心となるのが「空き家活用モデル事業」です。まずは制度の目的と仕組みを押さえましょう。
- 掛川市は空家等対策計画にもとづき、空き家の管理と活用を進めている
- 空き家活用モデル事業は、地域の活性化に役立つ空き家の活用を支援する制度
- 令和7年度の補助は、対象経費の3分の2・上限1,000万円だった
詳しく解説していきます!
掛川市は空家等対策計画にもとづき、空き家の管理と活用を進めている
掛川市は空家等対策計画を定め、空き家の発生の予防・適切な管理・活用・除却を総合的に進めています。
1.管理の支援:空き家の片付けや解体に使える補助制度も用意されています。
2.活用の支援:空き家を地域の資源として生かすため、活用モデル事業を行っています。
3.相談の窓口:市のホームページでは、空き家に関する施策や補助制度がまとめて紹介されています。
空き家活用モデル事業は、地域の活性化に役立つ空き家の活用を支援する制度
空き家活用モデル事業は、空き家を地域の活性化に役立つ施設に改修して活用する事業者を、補助金で支援する制度です。
1.想定される活用例:地域交流の拠点や子育て支援の場、宿泊・飲食などの観光関連施設、体験学習の施設などがあります。
2.制度の目的:先進的な活用事例を増やし、市内のほかの空き家対策の参考モデルとして広げていくことを目指しています。
3.対象外の例:自分や家族が住むための改修は、この制度の対象ではありません。
令和7年度の補助は、対象経費の3分の2・上限1,000万円だった
令和7年度の空き家活用モデル事業の補助は、対象経費の3分の2、上限1,000万円でした。
1.募集件数:令和7年度は3件の募集で、5月から受付が始まる予定とされていました。
2.自己負担:補助の対象にならない残りの費用は、事業者の自己負担になります。
3.最新情報:補助の内容や募集件数は年度ごとに見直されるため、利用を考える際は市の最新の募集要項を確認しましょう。
農地付き・境界未確定の空き家でも検討したい活用の方向性
敷地に農地が含まれていたり、境界が決まっていなかったりする空き家は、売りにくいと感じやすい物件です。しかし、課題を一つずつ整理すれば、活用や売却の道が開けます。
- 農地をほかの用途に使うには、農地転用の許可などが必要
- 境界が決まっていない土地は、測量して境界を確定しておく
- 売却だけでなく、賃貸や地域の拠点としての活用も検討する
詳しく解説していきます!
農地をほかの用途に使うには、農地転用の許可などが必要
農地付きの空き家を活用するときは、農地をそのまま使うのか、宅地や駐車場など別の用途に変えるのかによって、必要な手続きが変わります。
1.農地転用:農地を宅地や駐車場などに変える場合は、農地法にもとづく許可が必要です。市街化区域内の農地であれば、許可ではなく届出で済みます。
2.地目変更登記:農地から宅地などに用途を変えたら、法務局で地目変更の登記を行い、登記の内容を現況に合わせます。
3.農地のまま引き継ぐ場合:令和5年4月から、農地を取得する際の下限面積の要件が廃止され、農地付きの空き家を買い手が取得しやすくなっています。
境界が決まっていない土地は、測量して境界を確定しておく
境界が決まっていない土地は、土地家屋調査士などによる測量で境界を確定しておくことが大切です。
1.トラブルの防止:境界があいまいなままだと、隣地との境界線や面積の認識が食い違い、売買後のトラブルにつながるおそれがあります。
2.評価への影響:境界がはっきりしない土地は、買い手や金融機関から敬遠されやすく、売却や活用の選択肢が狭まることがあります。
3.確定の流れ:測量のうえ、隣地の所有者に立ち会ってもらい、境界標を設置して境界を確定します。
売却だけでなく、賃貸や地域の拠点としての活用も検討する
売りにくい空き家でも、賃貸住宅や小さな事務所、地域活動の場などとして活用する方法があります。
1.建物の活用:賃貸住宅として貸し出したり、事務所や地域活動の場として使ったりする方法があります。
2.土地と建物の組み合わせ:農地が残る場合は、体験農園などとして生かし、建物を交流や宿泊の拠点にするなど、組み合わせた活用も考えられます。
3.補助制度の活用:地域の活性化に役立つ活用であれば、空き家活用モデル事業の補助を使って改修費用を抑えられる可能性があります。
空き家活用モデル事業の補助金の対象条件と活用のポイント
補助金を受けるには、空き家と事業の両方について条件を満たす必要があります。対象となる工事の範囲や、事前に整えておくべきことも確認しておきましょう。
- 空き家と事業の両方に条件があり、事業は継続して行うことが求められる
- 水回りや設備、内外装、耐震・断熱などの改修工事が補助の対象になる
- 権利関係や市税の納付状況を、申請の前に整えておく
詳しく解説していきます!
空き家と事業の両方に条件があり、事業は継続して行うことが求められる
補助を受けるには、空き家そのものの条件と、行う事業の条件の両方を満たす必要があります。
- 空き家の条件
- 市内にあり、おおむね1年以上人が住んでいない建物で、建築基準法などの法令に照らして適当と認められることなどが求められます。
- 事業の条件
- 空き家を活用して地域の活性化に役立つ事業を、3年以上継続して行うことなどが求められます。
- 事業者の条件
- 市税を滞納していないことなどが求められます。
細かい要件は年度ごとの募集要項で定められるため、応募前に必ず市に確認しましょう。
水回りや設備、内外装、耐震・断熱などの改修工事が補助の対象になる
補助の対象になるのは、空き家を交流施設や滞在体験施設などに活用するための改修工事です。
1.水回り・設備:台所や浴室などの水回り、給排水設備、電気設備の改修。
2.内装・外装:内装や外装の改修。
3.性能の向上:耐震改修や断熱改修。
補助を受けても自己負担は残るため、活用の内容と工事費の見込みをもとに、補助金がもらえなかった場合も含めた資金計画を立てておくことが重要です。
権利関係や市税の納付状況を、申請の前に整えておく
農地や境界の課題がある空き家ほど、申請の前に権利関係や書類を整えておくことが欠かせません。
1.権利関係:所有権や抵当権、相続登記が済んでいるかを登記事項証明書で確認します。
2.土地の情報:地目や面積が現況と合っているかを確認し、必要に応じて地目変更や測量を進めます。
3.税金の納付状況:固定資産税などの市税の滞納がないかを確認しておきます。
売りにくい空き家の所有者が今すぐ始めたい手続きと相談先
補助金の利用も含めて空き家の活用を考えるなら、早めの準備がカギになります。相談先と手続きの流れを押さえておきましょう。
- 市の空き家の相談窓口と、相談前に整理しておく情報を把握する
- 現状把握から運営開始までの流れを押さえておく
- 農地・境界・相続の課題は時間がかかるため、募集時期から逆算して準備する
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市の空き家の相談窓口と、相談前に整理しておく情報を把握する
掛川市のホームページでは、空き家に関する施策や補助制度がまとめて紹介されており、担当の窓口に相談できます。
1.物件の情報:所在地や建物の概要、建てられた年を整理します。
2.空き家になった経緯:いつから、どのような理由で空き家になったかをまとめます。
3.今後の希望:売却・賃貸・活用など、どうしたいかの希望を整理しておくと、相談がスムーズに進みます。
現状把握から運営開始までの流れを押さえておく
補助金を使った空き家の活用は、「現状把握→市への相談→活用計画の具体化→申請→採択後の工事→完了報告・運営開始」の順で進むのが基本です。
1.現状把握:建物の傷み具合や、これまでの使われ方を確認します。
2.相談・計画:市の窓口に相談して事業の方向性を確認し、活用計画を具体的にします。
3.申請・工事・運営:応募書類を提出し、採択されたら工事を行い、完了報告をして運営を始めます。
農地・境界・相続の課題は時間がかかるため、募集時期から逆算して準備する
農地や境界、相続登記の課題を抱える空き家ほど、手続きに時間がかかるため、早めの準備が重要です。
1.応募時の確認:応募の際には、建物の所有者の同意や、登記事項証明書による建築年・所有者の確認が求められます。
2.期限への注意:補助事業の期間や運営開始の期限が決まっているため、測量や相続登記に時間がかかると間に合わないおそれがあります。
3.専門家への相談:所有者自身で情報を整理したうえで、市の窓口や不動産会社、士業などに早めに相談しましょう。
まとめ
農地付きの空き家や境界があいまいな土地など、売りにくい不動産でも、課題を整理すれば活用の道が開けます。この記事のポイントを振り返ります。
- 空き家活用モデル事業は、地域の活性化に役立つ空き家の活用を支援する制度で、令和7年度は経費の3分の2・上限1,000万円
- 農地は転用の許可や地目変更、境界は測量と確定を進めると、売却や活用の選択肢が広がる
- 補助を受けるには、空き家と事業の条件を満たし、権利関係や市税の納付状況を整えておく
- 農地・境界・相続の手続きは時間がかかるため、募集時期から逆算して早めに準備する
「売れないから放置する」のではなく、まずは今の状況を整理するところから始めましょう。補助制度の内容は年度ごとに変わるため、最新の情報を確認しながら進めることが大切です。
掛川市の売りにくい空き家のご相談は株式会社結不動産へ
株式会社結不動産は、掛川市に特化した地域密着の不動産会社です。地域の実情をよく知っているからこそ、相場だけにとらわれない現実的なご提案ができます。
代表は一級建築士・空き家相談士の資格を持ち、建物の状態を正しく見極めたうえで、売却・賃貸・改修・空き家活用まで総合的にご提案します。司法書士・税理士などの士業や専門業者と連携し、相続・名義変更・税務・残置物整理・解体までワンストップで対応できるのも当社の強みです。
「売る」ことだけが答えではありません。賃貸活用や空き家管理、将来を見据えた保有など、ご家族にとって最適な選択肢を一緒に考えます。「街の結び役」として、掛川の街を次の世代へつないでいくことが私たちの理念です。「うちの空き家も活用できるのか知りたい」という方は、お気軽にご相談ください。
監修:原田 連央(株式会社結不動産 代表/一級建築士・空き家相談士)
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